「職業は何?」「フリーターです」って答えに「日本語の乱れではないか」という
コラムがあり、またもや「日本語の乱れ」という一本調子の意見が書かれてました。
以前「ギャル語は圧縮ファイル?!」の中に、「ギャル語は日本語の進化」と書きましたが「フリーター」という言葉も、ひとことで自分の立場、環境までを相手に伝えています。これは日本人的な好意的表現だと思うし、ギャル語と同様進化した圧縮言語だと思えます。
「フリーター」という言葉に日本語の乱れを感じる人は、以下のやりとりをどのように感じるでしょうか。
アンケートの職業欄があります。
そこに「主婦」と書く人が大勢います。
厳密に言うと「主婦」は「職業」ではありません。
でも、平気で皆さん使われてます。お役所に提出する年末調整の申告用紙もそうやって書けば通用します。
主婦の人達に「あなたの職業は何?」と聞かれたら「無職です」と答える人が何人いるでしょうか?ほとんどは「専業主婦です」と答えます。
この表現に日本語の乱れを感じる人が何人いるのでしょうか?
むしろ自分の立場、環境までを相手に伝え、そこからコミュニケーションを深めようとする好意まで見えてとれ、「無職です」という殺伐とした言葉よりもずっと日本人的で素敵だと思えませんか?
これは「フリーター」という言葉も同じ表現手法であり、素晴らしい表現だと思えます。
「言葉は文化」なのです。相手に伝われば引き継がれ、伝わりにくい表現は自然淘汰されるでしょう。
だって未だに江戸時代の言葉と文法でしゃっべってる人いませんからね。
言葉も進化しているわけです。特に日本語は。
表現の豊かさにおいて日本人だなって誇りに感じます。
ただ、その進化の過程において、自分だけが理解しがたいということだけで、「乱れてる」という人がいつの世にもいるんですよね。
そのコラムの中にフリーターの存在を「精神の甘えがある」と否定されてます。
最近は脱税や詐欺まがいのことをしている人達が幅を利かせています。
おそらく、マックスエアサービス社の社長は税金をたくさん納めてることでしょう。
それが正義だとは思えません。国から見れば正義でしょうけど、でもずっとフリーターの方が健全だと思いますが。
そして僕自身も「フリーター」です。でも甘えてませんし、税金も僕と同じ年代の人達よりも多く払ってます。(年収は同年代よりもありますから)
そんな僕は思います「今の世の中定職につくメリットの方が少ない」と。
まったく関係ないけど
「エッチしたい」の表現に「ニャンニャンしたい」って言っていた時代がありましたね。
この日本語は自然淘汰されました。 でもいい響きだな 笑
「年末調整 パート 職業欄」でこのページに訪れる人のために。(2006年11月29日 追記)
年末調整の用紙には「無職」でも「パート」でももしくは「主婦」でもなんでもいいのですよ。
あの紙、大切なのは本年度中に、いくら所得があって、控除額(扶養者控除、保険料等)がいくらなのか、そして来年はどうなのかが必要なだけです。
したがって、職業欄は「備考」みたいなもので大した意味を持ちません。強いて言うなら「法人か個人か」ぐらいの色分け程度のものでしょう。
ですので、職業欄がたとえ間違っていようとも、還付金は計算されます。神経質にならなくてもいい箇所なのです。
おかしなもので、社会保険や雇用保険、年末調整等、その仕組みを会社の担当の方もよくわかっていない人が多すぎるようです。
ですので、個人個人で知識を身につけておかないと損をする場合がしばしあります。
例えば、失業保険。あれは会社を辞めたときだけのものではないのです。
配置転換により著しく所得が減額になった場合にも適用されます。
そのようなことを知っていないと、申告しないことには保険金が支払われません。
会社の担当者もそのようなこと知らずに、見過ごしてしまう場合がままあります。
さらに社会保険料にも影響してきます。
今までの所得で保険料が算出されていたわけであり、所得が減れば当然保険料も安くならなければいけません。
(3ヶ月平均で計算するため、新社会保険料の適用は3ヵ月後 →「標準報酬月額をもとにゲッペン(月額変更)をする」という合言葉です)
これは国民保険料についても同様のことが言えます。
申請しないと、今までと同額を支払うはめになってしまうので注意が必要です。
結局、自分の身は自分で守ること。知識を身につけることは損をしないための防御ですね。