「過労死」が少なくなってきたら今度は「心の病」
死んでしまうより病気のほうがまだマシと割り切れない人達が病にかかるんだろうな。
はっきり言って仕事量は団塊の世代の人達の方が多かったような気がします。
今ほど労働基準法は整備されておらず、休日出勤や有給未消化など当たり前、というかそんな言葉すらなかった時代だからです。
ただ今と昔、決定的に違うのは「スピード」です。
企業は力持ちよりもスピードを求め、極端な話し30年前は1週間後、一ヵ月後でよかったものが、今では即対応しなければいけないようになった気がします。
かくいう僕も企業人であったころ役員さん達より絶えずスピードを求められていました。
新しいシステムが導入されたらすぐに慣れなければいけない。
客からの要望、クレームは迅速に行動しなければいけない。
予算等で少しでも疑問に感じたことは、即追求し対応する。
短期長期売り上げ予測もスピーディーに分析しなければいけない。
など、その当時、スピードについていけなかった管理職はすべて一般職に格下げという憂き目にあっているを目の当たりに見てきました。
本当に僕よりもはるかに真面目に、一生懸命会社のことを考えていた人も例外ではありませんでした。
一生懸命やるだけではいけない。企業が求めているのはスピードなのです。
逆に、「スピーディにこなすことが出来れば一生懸命やらなくてもいい」と言っていいほどの企業体質は、要領を得た人は出世し、スピードについて行けない人は脱落し「心の病」に陥るのだと思いますね。
「こつこつと一生懸命がんばれば、きっといいことがある」と思っている人ほど、憂き目に合う世の中なのです。
ソース
心の病、30代に集中…年々、深刻化 「働き過ぎ」危険、企業の対応急務
以後、関係のない話しですが。
当時の同僚に、仕事で悩みすぎて円形脱毛症になった人がいました。
同じ仕事をしているのに、「どうして?!」と当時の僕は思いましたが、今思えば、それだけ彼の方が僕よりも仕事に対して一生懸命取り組んでいたのだと思えます。
だけど、その懸命さは実を結ばず、ジレンマに陥いり、円形脱毛症という病気となったんだと。。
過去を振り返った時に、ふと思いました。
その当時の彼と僕、どちらに好感を持てるかと訊ねられたら、僕は彼に好感を持てます。
僕は、当時の自分より、彼の方が好きだと、はっきりと言えます。
今ごろ彼はどうしているかな。元気でがんばってるかな。
印象に残る人って不器用な人なのかもしれません。。
2006年08月31日
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